前回の記事は「抽象度とは何か?」でした。
今回はどうしたら抽象度を上げることができるのか、ということについて話していきます。
抽象的と具体的
まず抽象度を上げる方法を説明する前に、抽象的と具体的について少し話しておきます。
抽象度を上げる(高める)ということは文字通り抽象的に物事を見るということであり、そのためには広い視野が必要になります。抽象度を上げて見ることができるということは、物事の本質を捉えててシンプルに見ることができ、問題解決や自分の目標に必要なことを読み取る能力につながります。論理的な思考や想像力を高めることになるのです。そのためにコーチングや気功などでは成果を出すために抽象度を上げることをすすめています。
抽象的の反対は具体的です。抽象度を下げていくとより具体的になります。この具体的というのもとても大切です。私たちが行動するのは基本的にすべて具体的な行動が必要です。陰陽師の安倍晴明のような式神使いであれば式神を使うということもしていますが、一般人レベルでは自分で動くことが必要になります。具体的な行動です。具体的な行動がなければ物事をすすめたり成長したりといったことは難しいのです。
ということは、私たちに必要なことは高い抽象度で思考して具体的に行動するということです。抽象度を上げるからといって具体的なこともおろそかにはできません。その点を頭に置いてもらいながら抽象度をお上げる方法を説明していきます。
抽象度を上げるために必要なことと言えば、まずはリラックスです。リラックスして物事を俯瞰して観るようにします。自分の主観とか感情を交えずに大局的に客観的に物事を眺める感覚です。それと付け加えるとすれば変性意識状態や瞑想をすることでしょうか。
そうすればあなたの抽象度は上がっていくでしょう。
ですが、そうは簡単に問屋は卸してくれません。このレベルでいてはあなたの本質は変わっていきません。
前回も話したように抽象度を上げることは簡単ではありません。まぁIQも同様です。
ただしリラックスして物事を俯瞰で観るようにすれば抽象度が上がることも事実です。ですがここで言う抽象度が上がるとはあなたの実力が発揮できるようになるということと同じ意味です。
本当の意味で抽象度を上げる方法
あなたの実力が発揮できるとはどういうことか?それはあなたの実力をそのまま出すことが出来るということ。それはあなたの実力が上がるというわけではなく、あなたの実力がそのまま発揮されるということです。
例えば、道を歩いていたら外国人に英語で声を掛けられた人がいました。その人は突然のことにあせって緊張してしまいまともな返答も出来ませんでした。しかしそれを教訓とし後日また外国人に道を尋ねられた時はリラックスして対応でき、なんとかこちらの意図を伝えることが出来ました。
これは一見良いことに見えます。見えますと言うかまぁ普通に良いことです。ですがこの人の英語の実力が上がったわけではありません。リラックスすることで実力を出せたというだけです。ようはリラックスだけを意識できても英語の実力が上がるわけではないということです。もし英語の実力を上げたいのであれば具体的に英語を使ったり覚えたりする実践や学習が必要となるのです。
ここで言いたいことは、リラックスできてはじめて普段通りの実力が発揮されるのであって、実力が上がったわけではないということ。実力を上げるにはそれなりの具体的な行動が必要だということです。リラックスするだけで英語がペラペラになるわけではないのと同じように、実践であり行動をしないことには本当の意味での抽象度は上がっていかないのです。
リラックスして視野が広まったと思っていても、その景色にはあなたに見えていない限界が存在しているのです。実はあなたの実力を上げるという意味においてのの抽象度を上げるということは、この見えていない限界しっかり認識してその限界の壁を乗り越えることです。
そしてその見えていない限界を認識する方法はただひとつだけ。
具体的に行動することです。
具体的に行動すると自分の本当の実力が見えてきます。限界の壁がわかるのです。そしてその壁を超えるには自分の実力を上げていくしか方法がありません。実力を上げてためには抽象的な考えと具体的な行動を使います。この両方をバランス良く使っていくことで実力が上がり限界も突破し結果的にあなたの抽象度の高さもレベルが上がることになるのです。
抽象度を高めるためには具体的な行動が必要であり、具体的な行動をより効果の高いものにするには抽象度を上げることが必要なのです。思考だけでも行動だけでも片手落ちです。両輪が必要なのです。抽象と具体のバランスが相乗効果で抽象度、IQ、実力などを高めていくのです。
ということで抽象度を上げる方法は、リラックスなどであなたの今の実力を最大限発揮できるレベルに上げたうえで実際に行動することです。
考えたら動く、動いたら考える。出来る人であれば考えながら動く。
具体的な行動がなければあなたの本当の意味での抽象度(実力)は上げることはできないのです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。