前回の記事は「骨を正しく真っすぐに積み上げて筋肉の負担を減らす」でした。
骨を意識した姿勢の良い身体の作り方(土台編)
良い姿勢でいると身体に余計な負担がかからないので、本当の意味でのリラックスがしやすい状態になります。
そのためには、骨を正しくバランス良く積み上げていくことが必要になってきます。
なぜなら、骨のバランスが崩れると、筋肉がそれを支えようと余計な力を使います。これが緊張です。そしてその緊張状態が続くと筋肉に張りが痛みが出てきます。さらにその状態が続くと筋肉をその緊張状態のまま固めてしまいます。その積み重ねがバランスの崩れた固くて不快な身体を作り上げてしまいます。
その状態を元の快適な状態にしたいのであれば、姿勢を良くすることが必要であり、そのために骨を意識することが解決のひとつの手段となります。
家やを建てる時にはまっすぐな柱が必要となります。まっすぐな強い柱があることで壊れにくい強い建物が出来るのであり、その柱が曲がっていたり途中でずれていたりしたら、その家自体が危なっかしく壊れやすい状態となってしまいます。
骨をまっすぐにするということは、自分の中に柱を作ることだとイメージしてください。
立っている時も座っている時も自分の中にまっすぐな柱が立っているとイメージするのです。
気功や身体操作などでは、それを正中線と呼びイメージや呼吸法で作りますが、少し難易度が高いので、今回は臨場感のつかみやすい骨を使って姿勢の良い身体を作っていくための説明をしていきます。
踵に重心をのせることを意識する
まずは土台となる足元を見ていきます。
足の裏のどこに重心をかけるかがとても重要になります。これだけで全てが解決してしまう可能性がある最重要ポイントです。なぜなら、足元がずれていると、その上すべてがずれてしまうからです。
で、その最重要ポイントは踵(かかと)です。
身体の中に柱を立てたと仮定した場合、地面に突き刺す支点となる部分は踵(かかと)になるということです。もっと細かく言うと、踵でも内くるぶしの下の部分になるのですが、とりあえず踵に重心をのせることを意識してください。
もちろん私たちは足の裏全体を使って身体を支えています。しかし、その足の裏でもどこに重心がかかっているかで、身体の使い方が全然変わってきます。
例えば足のつま先の方に重心をかけてしまうと、上に伸びている骨の柱が刺さっている箇所と違うので、土台がずれていることになります。するとそのずれを修正するために身体の別な箇所に余計な負荷をかけてしまうことになります。
それでは身体に緊張を強いることとなり筋肉もこわばりリラックスしにくい身体になってしまいます。
だから、余計な力のかからないリラックス状態を作るのであれば、踵(内くるぶしの下)に重心を持ってくることがとても重要になります。
骨盤を立てて座骨で座る
さて、立っている時の土台の次は座っている時の土台です。
座ると途端にだらっと姿勢を崩してしまう人もいますが、座っている時も立っている時と同じく良い姿勢で過ごした方が身体に余計な負担がかかりません。
で、立っている時の土台が足の裏なら、座っている時の土台はお尻になります。
そのお尻にも重心をかけるべきポイントがあります。
そのポイントは座骨です。
座っている時の骨の柱の土台は座骨だということです。
ただし、座骨は左右両方のお尻にあるのでその両方に等しくバランスをのせる形にはなります。
ちなみに座骨とは、お尻のふくらみを触ると骨に触れますが、その部分です。そこは骨盤の一番下の部分になります。
だから座っている時は座骨が足の代わりであり、座骨で立っている感覚で座ります。
で、その時に注意するポイントとして骨盤もまっすぐに立たせておくことが重要になります。
良い姿勢を保ち、身体に余計な負担をかけないためには、骨をまっすぐに積み重ねる必要があります。
もし骨盤を斜めに傾けてしまうと、当然ながら姿勢は崩れ腰や背中など余計な部分に負担をかけてしまいます。だから骨盤を真っすぐに保つことは必須なのです。
いつも姿勢を崩して座っている人は崩している方が楽なような気がするでしょう。それはその通りです。なぜなら崩れた姿勢や歪んだ身体がホメオスタシス化しているからです。
しかしその身体の使い方では、気づかぬうちに余計な緊張を生み、また筋肉の張りや痛みでさらなる緊張も生みリラックス状態の難しい不快な身体を作ってしまいます。
これまで姿勢を崩していた人は、正しい姿勢にしようとすると逆に筋肉が疲れたりすると思いますが、姿勢を良くして疲れにくい快適なリラックス状態を目指したいのであれば、少しずつでも正しい姿勢を意識して続けることが必要です。
いつも言っていますが、自分を書き換えるには時間が必要です。言われた時はそれが出来たとしても意識していないと元の状態に戻ってしまうからです。
だから書き換えたいことを意識に上がりやすいようにしてコツコツと続けていく必要があるのです。習慣化です。
ちょっと話がずれましたが、今回のポイントは土台の重心を意識することであり、立っている時は踵(内くるぶしの下)で、座っていると時は座骨を重心として意識するということでした。
次回は上半身で注意するポイントを話していこいうと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。