前回の記事は「気の流れを良くするためにーリラックス、呼吸、姿勢」でした。
Why done it?そこに謎を解く鍵がある(ロード・エルメロイⅡ世の事件簿)
前回のブログで姿勢について書きましたが、姿勢というのは、長年の癖が習慣として定着している状態であり、猫背で姿勢の良くない人を一時的に正しい姿勢に矯正してみたところで、しばらく時間が経つと元の状態に戻ってしまいます。
首(頚椎)や腰の状態が慢性的に良くない人が、整体に行ってその状態が回復したとしても、1週間~1か月くらい経つとまた元の状態に戻るというのはよくある話です。
私たちの脳や身体は慣れ親しんだ状態や習慣を記憶しており、その状態を良い状態にしたとしてもすぐに元に戻ってしまう働きがあります。ホメオスタシスと呼ばれる働きです。
そのため、慢性的に不調な箇所に対しその箇所の不調を取り除くだけでは、ただ単にその場しのぎの回復をしたに過ぎないことになってしましがちです。
慢性的な不調を根本から解決するためには、その不調の原因となる事を突き止めてその原因の方を取り除くことが必要なのです。
ここで、ただいま絶賛放映中のアニメ『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』より、ロード・エルメロイⅡ世とその内弟子であるグレイとの会話の引用です。
「魔術師というのは予測もつかない超常現象を引き起こす存在だ。ゆえに How done it? どのようにしたか、には推測の余地がない」
「けれど Why done it? どうしてやったかは例外だと」
「そうだ。そこに謎を解く鍵がある」
『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-』EPISODE 2
Why done it?(ホワイダニット)は、なぜ犯行を行ったかという意味で推理小説などでよく使われるミステリー用語です。
‟Why =なぜ”という考え方は、推理小説の犯行のみならず物事の本質を捉えるためにとても重要な視点です。
私たちは、目の前に見えている出来事や行動、また今まさに感じている感情や痛みといった‟How =どのように”ということに視点をフォーカスしがちですが、自分を変えていきたいとか、誰かをコーチングするという時に必要となるのは、起った結果ではなくどうしてその行動や現象が起こるのかという理由の方にフォーカスすることです。
‟Why =なぜ”そのような行動や現象が起こるのかという原因を探ることが重要であり、本当の問題解決につながりやすいということです。
「そうだ。そこに謎を解く鍵がある」
『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』の引用文で2人は、そもそも魔術師の起こすことは予測不可能なのでそのことについて考えても推測出来にくいが、なぜその行動をするにいたったについては推測が可能でであると言っています。
そして、そのなぜに当たる原因を見つけ出すことに、謎を解く鍵があると言います。
引用文で話されている対象は魔術師であり、また事件の解決が目的なのですが、ここで話されている考え方は、魔術を使わない一般の人が自分や他人の悩みなり問題点を解決することにもとても有効となります。
私たちはどうしても目の前に見えている視覚情報やその時の感情で物事を判断しがちです。
しかし、私たちの行動や姿勢や身体の痛みや悩みなど結果として目の前に現象している事柄については、すべてにおいてその結果に至った理由があります。
まぁ人のすることなので、大抵のことは別に問題にもならずに自然に解決していきますが、中には後々まで苦しんでしまうような深いダメージを負ってしまうことがあります。
その代表格が姿勢や食べものの影響からなる身体のダメージです。慢性的となった身体の痛みや不調は、痛み止めやマッサージなどで一時的に気分良くすることは可能かもしれませんが、その原因となる部分を見つけそれを解消しない限りは根本的な解決をすることは難しいのです。
だからこそ、‟Why =なぜ”を見るのです。
そしてその、‟Why =なぜ”の謎を解く鍵は高い確率であなたの中にあるのです。
‟Why =なぜ”の視点で物事を見るようになると、自分のことのみならず他人や周りの出来事に対しても、見た目や感情に振り回されずに、その本質を見極めるようになってきます。
別の言い方をすれば、視界が広がり抽象度が上がるということにつながってきます。
故に、見落とされがちな謎を解く鍵が見える人になるのです。
だから、ロード・エルメロイⅡ世や杉下右京や名探偵コナンや刑事コロンボのようにいつも難事件を解決する人は、なぞを解く鍵が見える人だということです。
そして、そのような人になるには‟Why =なぜ”という視点を持つことを意識してそれを習慣化することです。そうすることであなたの脳が書き換わり、あなたもいろんな問題を解決する鍵が見える人になれるのです。
ロード・エルメロイII世の事件簿 (1) (角川コミックス・エース)
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。