前回の記事は結果を焦らずに長期的な戦略で取り組むでした。

自分を変えるとは変えたいことを習慣化して無意識に落とし込むこと

人間は習慣の生き物です。習慣が人を作ります。

 

人の脳は手抜きが得意、ポジティブな言葉を使えば効率化が得意なので、繰り返し行っていることや、一度覚えてしまったことに対して余計なエネルギーを使わないようにします。

 

だから繰り返されてきた思考パターンや行動パターンは、それをしようと意識しなくても無意識が勝手にやってくれます。また、子供の頃に自分はこういう性格だと思い込んだり、他人から思い込まされたりしたことも無意識に落とし込まれているため、普段の生活でも無意識にその性格を演じています。

 

私たちは意識して自分の行動や思考をコントロールしていると思いがちですが、実はそのほとんどを無意識が自動的に行っています。

 

精神分析学者のユングは意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の関係を、海水面に現れた氷山でたとえて説明しました。海面上に出ている氷山が意識(顕在意識)であり、海面下に隠れている氷山が無意識(潜在意識)です。

 

海面上の氷山(意識)は氷山全体からみたら、頂上部分のほんの一部にしかすぎません。まさに「氷山の一角」です。その何十倍もの氷が海面下(無意識)には存在しています。

この無意識は子供の頃からの思い込みや習慣から出来た「個人的無意識」と人類に共通した「集合無意識」で出来ています。そしてこの無意識が私たちの思考や行動のほとんどを自動的に行っているということです。

 

もちろん意識して何かを行うこともしますが、それはその場その場の表面的な対応であり、しかも無意識のパターンとはずれたことを行おうとすると無意識から抵抗があります。葛藤や悩みのようなものです。いつも通りにしていれば悩むこともないのに、何かにチャレンジしようとしたり自分を変えようと思ってもなかなかうまくいかないことが多いのはそういうことです。

 

自分を変えるということは自分の思考や行動のパターンを変えることであり、それはすなわち無意識に新しい思考や行動のパターンを落とし込むということです。無意識にパターンを落とし込むには繰り返し行う習慣化が必要です。そして習慣化するには当然ながら時間が必要です。1~2週間で簡単に身に付くことではありません。

 

例えば、ご飯を食べる時に箸を利き腕ではない方で不自由なく食べられるようにしようと思って練習を始めたとします。箸の使い方自体は何十年と利き手で使っているので知っているはずです。ただ使う手を変えるだけです。だがしかし、やってみたらわかりますがこれがなかなか大変です。1~2週間ではうまく使いこなせるには至りません。(個人差あり)

 

頭では使い方はわかっているのに体がついていかない状態です。だから実践練習が必要となります。どうすればもっとうまく使えるようになるかのフィードバックをとりながら繰り返し使って練習していくしかないのです。

 

今までの自分にない新しいパターンを身に付けるためにはこういう作業が必要なのです。しかしイメージや思考のような情報状態だと物理的な成果が可視化が出来ないため知ってること=出来ることだと勘違いしやすい傾向があります。

 

しかし、そうではないのです。イメージや思考を使う場合はしつこいぐらいに臨場感高く思い描くことを自分の習慣に組み込むようにしてそれをある程度の長い時間続けることで無意識に落とし込まれるのです。

 

「プラスの言葉」「プラス思考」「日々感謝する」にしても、長い時間やり続けることで無意識に落とし込まれ、意識しなくてもそういうマインドが形成され気の流れも良くなり運気も上がることになるのです。

 

自分が変わると言うのは、無意識が自動的にやってきれるようにするということです。前回も絶命しましたが、これには時間が必要です。だから日々の生活の中で自然と繰り返せるように自らの生活の中に組み込んでいく工夫が必要です。

 

私たちは自分の意思でなんとかしようしたがりますが、自分が意識できることは無意識に比べたら微々たるものです。だから気合とか意思の力とかそういうことをあてにするよりも、いかに上手に生活の中に組み込むか、いかに習慣化したいことのトリガー(きっかけ)を自分の内外に仕込んでいくかということに頭を使っていきましょう。

 

1年後、3年後の自分の在るべき姿を見据えて長期的な視野をもって戦略的に自分を変えていきましょう。

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

おすすめの記事