前回の記事は「あなたはあなたという国の王である」でした。
心の悩みを消すシンプルな方法
人は何を意識して生きるかによって、その人がどういう人間になるかが決まってきます。
だから、意識をどこに向けるのか、自分をどういう気分にするのか、ということを自分自身でコントロールすることが出来れば、自分が望む自分の姿に近づいていくことが出来るのです。
ゆえに、あなたはあなたという国の王というわけです。
あなたは、あなたの心身を自由に支配することができるのです。
しかしながら、人は心を悩ませます。
自分で自分を自由に支配できるのに悩んでいます。
なぜ、人は心を悩ませるのでしょうか?
それは、ひまだからです。
他に考えることがないから、心を悩ませているのです。
まぁ、もしかしたら何かしながら悩んでいるかもしれませんが、それはしょせん心ここにあらずでも出来るようなことなのでしょう。
身体が痛いとか気持ちが悪いとかいうような身体の問題ではなく、心が落ち込んだり不安でいっぱいになるようなことは、今目の前のことに意識が集中していない状態であるから起こることです。
この状態は、心が今にない状態です。
心が今になくどこに行っているのかといえば、過去や未来です。
過去に起きてしまったことに対して悔やんだり、未来のことを想像して不安な気持ちになったり、そういう想像(情報空間)の臨場感が高ければ高いほど、心は今から離れてしまいます。
今の目の前の現実よりも、想像上の空間に意識が行っている意識の状態を変性意識といいます。
変性意識状態になって、その状況をリアルに思い浮かべれば、人の身体や感情は現実にそれがかのような反応を示します。
小説を読んだり映画を観たりしたときに、現実世界の話でないのに、ドキドキワクワクしたり泣いたり怒ったりするのはそのためです。
だから、あなたが過去の失敗や未来への不安を臨場感高く思い浮かべてしまえば、それはあなたの心身にも大きな影響を及ぼすようになるのです。
ましてやそれがマイナスは方向のことであれば、心身に良くない影響を与えてしまうでしょう。
まぁこのへんは、いつも言っていることですが、気の流れを良くする方法の『プラスの言葉』『プラス思考』『日々の感謝』を頭の中の想像であっても習慣化していってもらいたいものです。そうすれば心の悩みも少なくなるはずです。
まぁそれはそれとして、今回はそれとは違ったアプローチで心から悩みを消す方法を紹介します。
その方法は、今に心(意識)を持ってくることです。
心が悩んでいる人は身体から離れていってしまっているのです。
(ひまだから)今から心が離れて過去や未来の方に心が行ってしまい、悔やんだり思い悩んだりしてしまっているのです。
ということは、その離れている心を今ここにあるあなたの身体に戻してあげれば、その問題は消えてしまうということになります。
この状態は武道や精神を鍛える時などによく言われる、心身統一のような状態です。
その方法として効果的なのは瞑想ですが、なかなか普通の人がカジュアルに使えるようなことではないので、もっと具体的で簡単な方法をひとつ紹介します。
その方法は、自分の呼吸に意識を向けることです。
息を吐く、息を吸う、そのことに自分の意識を向けます。
出来ればリラックスして呼吸をゆっくり行うようにします。
この呼吸に意識を向けることを行うことによって、あなたの心(意識)は今に戻ってきます。
想像の中にいた過去や未来ではなく、今の目の前にある現実世界に心が戻ってきます。
浮ついていた心が、目の前にある作業に意識を向けたことで、身体から離れていた心があるべき場所に収まります。
ちょっとお堅い表現を使っていえば、鎮魂です。魂を鎮めるのです。
今に意識を向けて鎮魂することで、悩みのない状態へと自分を誘導することになるのです。
心が悩んでいる状態にあるということは、今は意識してやるべきこともなく、どうせひまな時間を過ごしているのだから呼吸をして心を落ち着けてあげればいいのです。
これもまた、自分自身を支配する方法のひとつです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。