前回の記事は『一生涯、お忘れにならないように、何度もくりかえしていただいているのです(アーサー王の世界Ⅱ)』でした。
あなたはあなたという国の王である
アーサー王にとって大魔法師マーリンは一番頼れる人であり自分を教え導いてくれる先生のような存在です。
今回も前回に引き続きマーリンがアーサーに対し王としての在り方を語っている場面からの引用を使って進めていきます。
「よいですか、陛下。お驚くことはよいでしょう。しかし、ため息はいけません。陛下がため息をつかれたら、家臣たちはどう思うでしょう。これは、こちらの負けかもしれないと思うのです。」
(中略)
「わかった。それではこういうときはどう言えばいいのだ。あいての数はこちらの倍なのだぞ。」
(中略)
「うれしそうに、こうおっしゃってください。『それでは勝ったも同じだ。』と。」
「敵が倍なのに、勝ったも同じとはどういうことだ。負けたも同じならわかるが。」
「六万と三万。数だけでは六万が有利です。しかし陛下が家臣たちに、勝ったも同じとおっしゃれば、家臣たちは、陛下に何か妙案があるのだと思うでしょう。」
「だが、わたしに名案などない。」
「そんなものは、勝ったも同じだと口に出して言えば、あとから頭に浮かんできます。」
大魔法師マーリンの無茶苦茶な言いように、アーサーはなかばあきれて、つぶやいた。
「そんなばかな……。」
斉藤洋『アーサー王の世界Ⅱ 二本の剣とアーサーの即位』
王は国の象徴であり司令塔であって、戦時中であれば王の判断ひとつで国民の生死にかかわるようなことが起こりえます。
だから、いざという時には王の一挙手一挙手がとても大事になってきます。
もし王が、不安やネガティブな感情の中にあるようなと態度を見せれば、その感情は周りにいる人にも伝わっていきます。
「よいですか、陛下。お驚くことはよいでしょう。しかし、ため息はいけません。陛下がため息をつかれたら、家臣たちはどう思うでしょう。これは、こちらの負けかもしれないと思うのです。」
だから王の在り方として、いざという時ほど本心はどうあれ国民の前ではポジティブな態度でいるようにとマーリンはアーサーに言っています。
「うれしそうに、こうおっしゃってください。『それでは勝ったも同じだ。』と。」
うれしそうにそう言うことで、家臣たちは、陛下に何か妙案があるのだと思うでしょうとも言っています。
このブログでは、気の流れを良くするために『プラスの言葉』『プラス思考』『日々の感謝』をなるべく意識するように何度か伝えています。
なぜなら、日ごろ習慣的に使っている言葉や思考や態度が、その人の性格やマインドや在り方などを作っていくからです。
そして、日ごろから使う言葉や思考や態度やプラスであれば、その人の内外にプラスの気が流れるようになり、精神や身体や実生活に良い影響を与えるようになります。
だから、自分の気の流れを良くするためには、自分自身が司令塔となって、意識して『プラスの言葉』『プラス思考』『日々の感謝』するようにします。
ここで国を一人の人格として例えてみたいと思います。
国を一人の人間だとすると、国王が意識の司令塔でありその司令塔から『プラスの言葉』『プラス思考』『日々の感謝』が発信されれば、国民の方も『プラスの言葉』『プラス思考』『日々の感謝』に慣れ親しみ少しずつ変化していくはずです。いうなれば国の気の流れが良くなるような感じです。
で、何が言いたいかと言うと、国がこれからどうなるかは王の意識にかかってくるように、あなたのこれからがどうなるかは、あなたの意識にかかってきます。
あなたは、あなたという国のなかでは王様です。神でもいいです。
あなたの中のほぼ全てはあなたのコントロール下にあり、多少時間がかかることもありますが、あなたの意識が望むあなたの王の在り方で生きることが出来るのです。
いやなことばかりなのに『プラスの言葉』『プラス思考』『日々の感謝』なんて出来ませんと言っていたら、一生いやなことばかりで終わってしまいます。
たとえいやなことだろうと自分の気の流れを良くするために『プラスの言葉』『プラス思考』『日々の感謝』を意識して使うようにしていれば、プラスの方向に気持ちがいくようになってくるのでだんだんと良いことが増えてくるのです。そういうものです。
「そんなものは、勝ったも同じだと口に出して言えば、あとから頭に浮かんできます。」
嬉しくない時に笑顔を作ってみると、だんだんとポジティブな気持ちになってくるという実験は皆さんしているかと思いますが、それと同じことが起きてきます。
不機嫌に生きていれば不機嫌になることが目につきやすくなり、逆に機嫌よく生きていれば機嫌よくなることが目につきやすくなるのです。
あなたは王として自分という国をどのような国にしたいでしょうか?
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。