前回の記事では、腕や足を胴体の中にある根元から動かすことを意識することによって、身体を動かすことが楽になり、さまざまな面でプラスの効果があるということを説明しました。
今回の記事では、手足を胴体のどこから動かすのかを具体的に説明していきます。
ということで前回に引き続き「胴体(身体の中心)を意識する」のお話しです。
日常で意識しておくべき身体操作3つのポイント④腕の使い方
3-1.胴体(身体の中心)を意識する 腕の使い方
前回、キングダムに登場するキャラクターである河了貂(かりょうてん)のビジュアルを利用して、胴体が固定されて見えている手足を動かしている場面をイメージしてもらいました。
しっかりイメージしてもらえればわかる通り、胴体が固定された身体というのはとても窮屈で動きにくいものです。
だがしかし
現実の世界でも胴体を固定させて手足を動かすような窮屈な身体の使い方をしている人はたくさんいます。
でも、ずうっとその身体の使い方で生きているので、その身体の使い方が無意識の習慣になっていて、それが良いとか良くないとか、別な使い方もあるとかそういうことにもまったく気が付かないのです。
というところで、今回は腕の動かし方の具体的な話しに入ります。
肩甲骨と胸鎖関節が腕の根元
まずは腕を動かす時の意識です。
普通に説明すると、腕の根元(付け根)は肩ではなく肩甲骨と胸鎖関節です。
背中側が肩甲骨で前面が胸鎖関節です。
肩甲骨とは、左右の肩にあって腕の骨と胴をつなぐ逆三角形の大きな骨です。
胸鎖関節とは、胸骨と鎖骨との間の球状関節。上肢(腕)と体幹(胴体)の連絡をする唯一の関節です。
肩甲骨については特に説明しなくてもどこの骨かは、皆さんなんとなくわかると思います。
胸鎖関節は肩から首の下にある鎖骨を中心になぞっていった終わりの部分の関節のことです。首の中心の真下に左右2箇所あります。
で身体を楽に使う腕の動かし方は、肩甲骨と胸鎖関節を意識して動かしましょうってことです。
胸の中心から動かす意識
ですが、あれですよ。
肩甲骨とか胸鎖関節とか、まぁ別に難しくはない言葉なのですが、この言葉にあまりなじみのない人にとっては、この言葉があるだけで難しい文章だと感じてしまうと思われます。
なので、超簡単に別な言葉で説明します。
腕を動かす時に身体のどこを意識するか?
それは身体の正中線上(センターライン)の胸の中心部です。
もっと簡単に言えば、左右の乳首の中央部分です。と言いたいところですが乳首の場所は乳房の形により人それぞれ違うので、「俺(私)に任せろ!」という時に自分の手を持ってくる胸の部分だと思ってください。
気功の表現を使えば中丹田の部分になります。
チャクラで言えばハートチャクラの部分です。
この胸の中心部分を意識して動かすことで、肩甲骨も胸鎖関節も動きます。
だから骨のこととか知らなくても(知っておいた方がいいですが)腕を胸の真ん中から動かすことさえ意識していれば腕がかなり楽に使えます。
腕が楽に使えるとは、可動域が広がり、力も入りやすくなり、身体もゆるんでくるということです。
スポーツなどをしている人であればパフォーマンスがアップします。
特に肩回りもゆるむことで、肩こりの解消につながったりもします。
気功の中丹田が意識できる人であれば、中丹田がそのまま腕まで伸びているという気(意識)の使い方も有効です。
腕を胸の中心から動かすことを意識するだけで、身体の感覚が今までと違うことが実感できるはずです。
特に、歩く時に両手に何ももたずに胸の中心から動かすことをやってみてください。上体ゆるんでくるのがわかりやすくておすすめですよ!
今回は腕の使い方を具体的に説明したので、次回は足の使い方を具体的に説明します、
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。