前回の記事は重さが無意識に与えている影響でした。

赤色が無意識に与える影響①

脳の無意識は、温度や手触りや重さのような物理的感覚を、目の前にいる人や物に対する比喩的な表現として捉えてしまう傾向があり、そのため本人の気づかぬとこで思考や行動にバイアス(偏見)がかかってしまうことがある、ということを前回まで話ししました。

 

今回は目で見る色の情報が無意識に与える影響です。

 

具体的には赤色が無意識に与える影響の話になります。

 

今回も参考書籍としてタルマ・ローベル著『赤を身につけるとなぜもてるのか?』からの引用を活用します。

赤ペンの使用を禁じた学校

 

第4章 赤 その1-赤ペンの使用を禁じた学校 まとめ

(研究内容を省略)

【結論】

・赤色を見ると、頭を使うパフォーマンスは悪化する

・しかし、単純な身体的課題のパフォーマンスは高まる

・スポーツやゲームなどでは、赤を着たチームは自信が生まれる

・また、対戦相手や審判からも有利な反応を引き出すことが出来る

【応用編】

・テストや学校の教材、また人への指示などに赤色を使うのはやめよう

・スポーツやゲームでは赤いウェアやユニフォームを着用しよう

タルマ・ローベル著『赤を身につけるとなぜもてるのか?』

 

色というのは、それ自体に何らかのイメージがつきやすいです。

 

赤色であれば、情熱とか愛情

青色であれば、冷静とか空

黄色であれば、楽しいとか光(黄色であれば、楽しいとか光)

緑色であれば、森林や癒し

白色であれば、浄化や正しさ

 

人によってイメージするものは多少違うとは思いますが、色から何らかのイメージが連想されるはずです。

 

同じ部屋でも壁紙の色使いによってその場所から受け取るイメージが違ったり、着ている服の色によってその人のイメージが変わったりした経験があるかと思いますが、それは中身は何も違いはないのに、ただただ色が違うことによって評価が変わるということを表しています。

 

ということは、私たちが日々さまざまな形で、自分の気づいていないところでも無意識に色の影響を受けていることもなんとなく理解できると思います。

 

そして色の中でも時に影響力の高いと思われる色がです。

 

赤は色の中でも圧倒的なパワーを感じる色であり、気の観点からも実際に強いパワーを持っています。また目立ちやすく注意をひきやすいのも特徴です。

 

また、赤点、赤字、赤信号のようにネガティブな表現で使われることも多いです。

この赤の持つに対するネガティブなイメージが、私たちの無意識に対し影響を及ぼしているらしいことが研究結果から報告されています。

 

例えば、試験用紙のどこかしらに赤い文字を使うことで、使わない時よりも試験結果が明らかに試験結果が落ちることが実証されました。

 

他にもいろんな方法で実験していますが、それらの結果、赤には危険を連想させ、不安と緊張の感情を引き出すような働きがあるのではないかないかとという説が述べられています。

 

よって思考能力が必要なことに対しては、その能力に低下がみられる傾向がある。

 

ただし、思考能力のいらない身体的な単純作業については逆にパフォーマンスが上がったという実験結果も出ました。

 

まぁということは、言われたことだけを効率よく仕事させるには、恐怖による支配で単純作業をさせることが有効なのでしょうね。

 

さて、赤を見ることで危険を連想させ、不安と緊張の感情を引き出すような働きがあるのであれば、意図的に相手に赤を見せつけるようにしてみよう、という実験もしています。

 

スポーツやゲームにおいて赤色のユニフォームを着ることで相手チームの無意識に影響を与え、勝率が上がるのかどうかという実験です。

 

結果、赤のユニフォームを着ることで勝率が上がりました。また対戦相手のみならず、審判も赤に影響を受けており、同じプレーでも赤色のチームに有利になるようなジャッジをすることも確認されています。

 

ただ身体的な単純作業のパフォーマンスは上がるので、赤のユニフォームを着て自信が赤となることで単純に感情が高まり戦闘能力が高まったためという見方も考えられるとしています。

 

まぁたしかに赤い色を身につけたり、赤い気をまとうと、自信のついたような感覚に変わる傾向があります。

 

ただし、気功でも赤い気を絶対に頭にいれないようにすることは、僕も先生から繰り返し指導されています。理由は狂ってしまうからです。

 

今回はどちらかというと、赤のネガティブな影響についての話でした。

次回は赤のポジティブな面についての話をしようかと思います。

赤を身につけるとなぜもてるのか?

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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