前回の記事は空間が無意識に与える影響①でした。

空間が無意識に与える影響②

今回も前回の引き続き、空間が無意識に与える影響です。

前回は、私たちの周囲のスペースや相手との距離感が無意識に影響を与えているという話でしたが、今回は高さと大きさが無意識に影響を与えているという話になります。

 

そして今回も参考書籍としてタルマ・ローベル著『赤を身につけるとなぜもてるのか?』からの引用を活用して説明していきます。

 

空間 その2-選挙に勝つと背が高くなる?

 

第8章 空間 その2-選挙に勝つと背が高くなる? まとめ

(研究内容は省略)

【結論】

・高さは強さと好ましさ、低さは弱さと悪さと強い結びつきがある

・他人の背の高さをどう感じるかは、その人物との力関係の認識に影響される

・大きさと強さ、小ささと弱さも強い結びつきがある

・姿勢によって、自信の大きさやリスクへの積極性が変わる

【応用編】

・異性から魅力的に思われるためには、女性は上から、男性は下から写真を撮ってもらおう

・大きな力をもっていると思われたいときは、Lサイズの飲み物や食べ物を頼もう

・ビジネスや社交の場では、相手より高い椅子に座り、「強い」ポーズを取ろう

タルマ・ローベル著『赤を身につけるとなぜもてるのか?』

 

今回の結論からいうと、私たちは高さや大きさを無意識に相手の持つ力と結び付けてる傾向があるということです。

 

そして、高さは強さと好ましさ、低さは弱さと悪さと強い結びつくという話です。

 

私たちはこれまで生きてきた経験や刷り込みから、無意識に高い方が低いよりも好ましいと思っています。

 

成績であれ、役職であれ、年収であれ、低い人よりも高い人の方を無意識に優れていると評価してしまいます。なぜなら子供の頃からそういう教育や情報を受けているからです。

 

ということで、高さには強さや力の象徴としてのバイアス(偏見)ががっつりと埋め込まれていて、私たちの思考や行動に影響を与えています。

 

そして、前回までの内容と同様に比喩的な情報は物理的な情報と無意識で結び付けられてしまいます。

 

すなわち、高さ低さに対する比喩的な表現が、実際の背の高さというような物理的情報とリンクして捉えられているということです。

 

では背の低い人はどうしようもないのか、ということではありません。

 

背が低い人でも、例えば王様であったり総理大臣であったり億万長者であったり自分が尊敬する人を目の前にすると実際の大きさよりも大きく見える傾向があります。

これはその人の情報的な大きさが相手に対してバイアス(偏見)を与えて、物理的にも相手が実際よりも大きく見えているということです。

 

情報と物理は地続きになっています。無意識では比喩的表現と物理的感覚の区別がつきません。

 

であれば、相手に自分を大きく見せたい場合、自分自身が大きく見えるような何らかの情報を持っていればいいということになります。

 

そして、その情報は地位やお金といった目に見えることだけでなく、自分自身の中にある在り方であってもいいわけです。

 

それは、大きな自信、高い精神性、大きな夢、気持ちの強さ、などのような在り方です。

 

これらの、大きさや強さに結びつく比喩的な表現があなたの生き方や在り方に反映されていれば、相手はあなたを実際よりも大きく見る可能性があります。

 

とは言っていますが、人にどう見られるかというのは、個人的にはそんなに重要視することではないかと思います。

 

それよりも大事で効果的なことは、自分の内面を、大きな自信、高い精神性、大きな夢、気持ちの強さ、などのような大きく強いことに変化させることにより、自分が自分自身に対して無意識に好ましいバイアス(偏見)をかけてくれ、より生き生きとした自分になることが出来るという点です。

 

私たちは生まれ持っている肉体的な特徴はなかなか変えようがありませんが、自分の中の情報を自分の望むプラスの方向に変えることは出来ます。

 

そして自分の情報がプラスの方向に変わることで、自分自身の気がプラスの方向に変わり、自分の周りに流れる気もプラスの気に変わり、あなたも周りにいる人も心地よく感じられる空間と変えることも出来るのです。

 

まぁ人間の強さというのは、結局のところ気持ち次第ということなのです。

赤を身につけるとなぜもてるのか?

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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