自分の世界を広げて、やりたいことを見つけよう
前回の記事は「おじいさまに逆らって、余計なことを考えたりしたらどうなるか」でした。
今回も小説『Fate/Zero』からの引用でスタートです。聖杯戦争終戦後、ひとりで部屋にいるウェイバー・ベルベットの心象風景です。
なるべく新しいものに興味を持とうーとりあえず試してみるのもいい(Fate/Zero)
そういえばあいつ、あんなに喜び勇んで買い物をしておきながら、結局、包み紙を解くことさえしなかった。
ウェイバーは袋を開けて、手つかずのままのゲーム機とソフトを取り出した。わざわざコントローラーを一つ余計に買いたしてある。無様にも目頭が熱くなったが、堪えた。
「……ボクはな、こんなくだらない玩具で遊ぶ気なんてないんだが」
それでも、なるべく新しいものに興味を持とうと心に決めたばかりでも、ある。せっかく手元にあるものならば、減るモノでもないし、とりあえず試してみるのもいい。
だけど本当に面白いのかね、これ?
ウェイバーは訝しげに眉を顰めつつも、ともかくパッケージの中身を検め、まずは説明書に書いてある通りに、テレビゲーム機の端子をケーブルで繋ぐところから始めた。
虚淵玄『Fate/Zero 6 煉獄の炎』
自分の世界を広げたいと思ったら、新しいことに興味を持つことです。
新しいこととは、自分が知らないこと、やったことのないこと、今まで関心を持てなかったことなどです。
人は習慣の生き物であり、無意識に保守的な思考パターンや行動パターンに則った生活になりやすい傾向があります。だからいつも通りにしていたら、自分が今まで興味のある分野や関心のあることにしか反応しません。
そういった人が新しいことに興味を持つためにはどうしたらいいか?
それは単純に新しいことや自分が知らないことに反応するように意識するようにすればいいのです。新しいことに反応するというアンテナを自分の脳内に一本立てるのです。
「……ボクはな、こんなくだらない玩具で遊ぶ気なんてないんだが」
今までなら、くだらないと馬鹿にしてきたことにでも、少し興味を向けて眺めてみます。
そして、さらに自分の脳を書き換えます。
「知らないからやらない」「やったことないからやらない」「興味ないからやらない」といった反応を今までしてきたのであれば「知らないからやってみる」「やったことないからやってみる」「興味ないけどやってみる」というように書き換えます。
それでも、なるべく新しいものに興味を持とうと心に決めたばかりでも、ある。せっかく手元にあるものならば、減るモノでもないし、とりあえず試してみるのもいい。
いきなり大きなことを始めてみるとか、自分に負担のかかるようなことや、本当にやりたくないことをやる必要はありません。
最初は気軽に出来ることから手を出すようにして、新しい思考パターンと新しい行動パターンを脳の無意識になじませていくことです。それが自分の脳である無意識を書き換えていく王道パターンです。簡単なことを継続して、脳に慣れさせてしまうのです。
たとえば、新商品の飲み物を飲んでみるとか、知らない作家の本を読んでみるとか、カラオケで今まで歌ったことのない歌ばかり歌ってみるとか、ランチで今まで入ったことのない店に行ってみるとか、そんな軽いノリでハードルも低くして、新しいことに自分を慣れさせるのです。
あと、知り合いや友達が興味のあることに便乗してみるのもおすすめです。自分だけで選ぶとどうしても無意識のフィルターがかかってしまい意識にさえあがってこないことが多いので、他人の意識を借りてしまうのです。なおかつ知人と一緒であれば新しいことにも入りやすいという利点があります。
とにかく自分にとっての知らない世界をのぞいてみることです。特にやりたいことが見つからない人や現状に行き詰っている人ほど新しい景色を見てみるべきです。
この世界はあなたが知らないことばかりであり、見つけようと思えば愉しいこと面白いこと興奮することはいくらでも見つかるはずです。
世界は決して、そなたを飽きさせることはない(by 英雄王ギルガメッシュ)
そのためには、自分の知らないことや新しいことに意識のアンテナを向けることです。そして、なんだかよくわからないことでも、とにかく試してみることです。
だけど本当に面白いのかね、これ?
そして、それがもしあなたに興味を抱かせるものであったら、少しのめり込んでみることです。というか、興味が沸けば自然とのめり込んで行くはずです。
やりたいことがなかなか見つからない人は、人生は宝さがしのゲームだと思って、知らないこと新しいことをちょっとずつ体験してみましょう。そのうちあなたにとっての宝となるものが見つかるはずです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。