7月6日よりウェイバー・ベルベットが主役のアニメ『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』の放映開始!

 

前回の記事は「ボクは『生きろ』と命じられた~言葉が持つ力でした。

 

今期(2019年7月~9月)に放映されるアニメに『Fate/stay night』シリーズのスピンアウトである『ロード・エルメロイII世の事件簿 』という作品があります。この作品の主人公は『Fate/Zero』に登場しているウェイバー・ベルベットであり、彼の第四次聖杯戦争から10年後の姿を描いた作品となっています。

 

ウェイバーは魔術協会のもとで時計塔の講師につき、さらにわけあってエルメロイ派の当主の座を預かり「ロード・エルメロイⅡ世」となっています。アニメでは彼とその弟子や仲間達が魔術師たちの総本山・時計塔で魔術と神秘に満ちた事件に立ち向かうという内容になります。ちなみにエルメロイ派の先代の当主はウェイバーの講師でもあり第四次聖杯戦争に参加したケイネス・エルメロイ・アーチボルトでした。(参考記事:「Fate/Zero」早わかりガイドと主要登場人物の紹介

今週土曜深夜(7月6日)より放映開始になるので、興味のある人は是非!

アニメ『ロード・エルメロイII世の事件簿 』公式サイト

 

TVアニメ「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 ー魔眼蒐集列車 Grace noteー」第3弾PV │ 2019年7月6日放送開始(YouTube:アニプレックス公式)

『Fate/Zero』を見ている人であれば、 このPVを見るだけで泣けてきます。

ということで今回も小説『Fate/Zero』からの引用でスタートです。アーチャー(英雄王ギルガメッシュ)と相対し、絶体絶命の危機にありながらも生き延びることが出来たウェイバー・ベルベット(『ロード・エルメロイII世の事件簿 』の主人公)の心象風景となります。

だがそれでもウェイバーには嬉しかった(Fate/Zero)

生き存えたことの奇跡に、あらためて膝が震える。

あのアーチャーは心変わりする直前まで、確かにウェイバーを殺す気でいた。呼吸も同然に放つ殺意で、無言のうちにそう宣言していた。もしウェイバーが目を逸らすか、腰を抜かすか、返事に声を詰まらせていたなら、事実そうなっていたことだろう。

ただの命乞いと嗤うなら、それは英雄王の仮借なさを知らぬだけのこと。恐怖に抗い、まだ命があるというだけで、それはひとつの闘争、ひとつの勝利だった。ウェイバー・ベルベットがたった一人で挑み、勝ち取ったものだった。

無様でちっぽけな戦いだった。雄々しさとも華々しさとも程遠い。誰を屈服させたわけでも、何かを奪い取ったわけでもない。生きて窮地を免れたという、ただそれだけのことでしかない。

だがそれでもウェイバーには嬉しかった。誇らしかった。あのとき、あの状況下で、有り得ない結末に辿り着けたことの尊さは、ウェイバー本人にしか解らない。その誉れは彼の中だけにある。たとえ傍目に無様であっても、恥じる理由がどこにあろうか。

彼は王命を遵守した。すべてを見届け、生き延びた。

虚淵玄『Fate/Zero 6 煉獄の炎』

 

自分を変えるコツはシンプルです。それは自分のホメオスタシスを書き換えることです。

無意識は変化を嫌います。だから変化を感じたらすぐに元に戻そうとします。これがホメオスタシスの働きです。あなたが変わろうとすると無意識のホメオスタシスが自動的に元に戻します。ダイエットのリバウンドのようなことが、自分の中の目に見えることから見えないことまで至る所で起きているということです。

 

このホメオスタシスの働きに抗おうとするのなら、自分の書き換えたいことを意識し続けるか、気合と根性でやり続けるか、誰かに付きっきりで見張ってもらうなどの方法が必要となるでしょう。

 

しかしながら、私たちの脳は忘れっぽいし、気合や根性が一日中続くわけではないし、付きっきりで見張ってもらうのも大変です。

 

まぁいずれにしてもそんな大変なことはしたくないので、私たちはホメオスタシスに対しては賢く脳を使って対応します。どうするのかというと、ホメオスタシスに抗うのではなくホメオスタシスを味方につけるようにうまく利用します。抵抗する相手と戦うのではなく仲間に引き込むのです。

 

ではホメオスタシスを味方につけるために具体的にどうすればいいのか?

それは変化した方を現状の自分だと思い込ませるようにします。ホメオスタシスが変化を嫌っていつも通りの自分に戻るのであれば、変化した方をいつも通りの自分だと思わせてあげればいいのです。

 

で、その方法は自分がいつもと違う望む方向に変化を感じた時に、その状態を脳に強く印象づけるようにします。書き換わっている今の状態を強く印象付けてこっちの方が気持ち良くて居心地がいいですよと思わせるのです。

 

だがそれでもウェイバーには嬉しかった。誇らしかった。あのとき、あの状況下で、有り得ない結末に辿り着けたことの尊さは、ウェイバー本人にしか解らない。その誉れは彼の中だけにある。たとえ傍目に無様であっても、恥じる理由がどこにあろうか。

 

そのためには、変化している自分、いつもと違う自分、何かを成し遂げた自分に対して、素直に喜ぶことです。嬉しい気持ち、誇らしい気持ち、愉しい気持ちを素直に感じることで脳にドーパミンを大量に流し、その心地よさを味わうのです。

それによって脳に気がつかせるのです。これこそが本当の自分だったのだと。自分はこれだけのことを成し遂げる人間なんだと。今までの現状だった自分に戻さぬように、そこに歯止めをかけてしまうのです。そうやって新しいことが出来た自分、成し遂げた自分を現状とするのです。

 

彼は王命を遵守した。すべてを見届け、生き延びた。

 

だから、それがたとえ他人から見てほんの些細な変化だとしても、たかだかそんなことをするだけと思われるようなことでも、それが出来た自分に喜び自分を褒めたたえて、変化した方の自分を脳に強く刻み込むのです。そうすることで脳に書き換わった方を現状の自分だと上書きしてしまいます。

 

それがどんな小さなことであっても、変化することが出来た自分、成し遂げられた自分、それはどんな小さなことでも自信となります。そしてその自信の記憶が脳に積み重なれば重なるほど、それはさらに大きな成長へとつながっていきます。

 

恐怖に抗い、まだ命があるというだけで、それはひとつの闘争、ひとつの勝利だった。ウェイバー・ベルベットがたった一人で挑み、勝ち取ったものだった。

 

へっぽこだったウェイバー・ベルベット少年が、あの英雄王ギルガメッシュ相手に一人で勝利を勝ち取り(生き残り)喜びと誇らしさを脳に刻んだ後に、はたしてどのように成長しているのでしょうか?

 

それは7月6日(土)放送開始の「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 ー魔眼蒐集列車 Grace noteー」を見て確認してみてください。

ロード・エルメロイII世の事件簿 (1) (角川コミックス・エース)

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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