プレーヤーとして主体的に行動する習慣をつける

 

前回の記事はどんなことをしたらいいの?ーでも、怖いんだでした。

 

今回も引き続き、ハードボイルド小説『初秋』(ロバート・B・パーカー著)からの引用でスタートです。

あの子供は行動の仕方を一度も教えられていない~プレイヤーになる

「働くことによる解除療法ね」

「あの子供は行動の仕方を一度も教えられていない。なにも知らない。誇りがない。得意なことは何一つない。テレビ以外、関心事はなにもないのだ」

「それで、あなたが教えてやる」

「自分が知っていることを教えてやる。おれは大工仕事を知っている。料理の仕方を知っている。殴り方を知っている。行動の仕方を知っている」

「あなた、ベットの中でのやり方もさして下手じゃないわ」

私はニヤッと笑った。「その方は、彼自身でなんとか体得させるんだな」

スーザンが首を振った。「あなたの話を聞いていると、とても簡単なことのように思えるわ。でも、そうじゃないのよ。相手に習う意志がなかったらなにも教えることはできない。それは単なる知的訓練じゃないわ。感情、心理の問題だわ。わたしが言うのは、あの子は真に病的状態にあるかもしれない、ということ」

「彼はどう転んでも失うものはないのだ。テレビのゲイム番組で午後を過ごすことに比べたら、どんなことだって向上と言える。だいいち、彼は主婦向けのメロドラマを見るんだ」

「わたしだって見るわ」

『初秋』ロバート・B・パーカー著

 

今の自分を変えていきたいと思うのであれば、行動を変えることです。行動していない人であれば、行動を始めることです。自分を変える重要な鍵となるのはシンプルに行動することなのです。

 

その行動についてですが、ひとつ大事なポイントを加えるとすれば、「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」ことが自分を変えるためには必要となってきます。

 

「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」とは何でしょうか?これについては反対に「自分が主体的にプレイヤーとして参加しない」行動を例に上げるとわかりやすいかと思います。

 

「自分が主体的にプレイヤーとして参加しない」とは、映画を観る、スポーツを観戦する、コンサートを観る、本を読む、ブログを読む、セミナーに参加する、などのように他者がプレイする(した)世界を観るために参加する行動のことです。

 

「自分が主体的にプレイヤーとして参加しない」行動も、人生を豊かにしたり、知識を広げていくためにはもちろん必要です。今回は「自分が主体的にプレイヤーとして参加しない」行動を否定するわけではなく、それだけでは自分を変えることは難しいということを言っています。なぜなら「自分が主体的にプレイヤーとして参加しない」行動は、基本的には与えられた情報を受け取るだけで、新しいことに挑戦する必要がないからです。

 

自分を変えるためには「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」ことが必ず必要になります。なぜなら自らが挑戦することからの成功や失敗を体験するからこそ、自分が変わることが出来るわけで、受け身的な情報だけではなかなか実際に変化することが難しいからです。

 

なにも知らない。誇りがない。得意なことは何一つない。

 

「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」行動というと、自分にはプレーヤとして出来ることなんてなにもないと思い人がいるかと思います。また、スポーツのプレイヤーやセミナーの講師や俳優などを思い浮かべて、それはハードルが高いなあと思う人もいるかと思います。しかし、「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」行動は、私たちの身の回りにいくらでも転がっています。

 

「自分が知っていることを教えてやる。おれは大工仕事を知っている。料理の仕方を知っている。殴り方を知っている。行動の仕方を知っている」

 

「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」には特別な才能や人前に立って目立つ必要もいらないことがいくらでもあります。大工仕事、料理、スポーツ、ブログを書く、などのようなことはレベルさえ気にしなければ自らがプレイヤーとして身体を動かしたり創造することが出来ます。ここで大事なことは、自分がプレイヤーとして参加するということです。

自分を変えていきたいと思っている人の中には、何かを観たり、インプットすることには積極的に参加するが、自分が何かをすること(特に今までしたことがないこと)にはあまり積極的に参加しようとしない傾向が見受けられます。

 

このブログの読者の皆さんなら既におわかりのように、見るのとやるのとでは全く身に付き方が違います。例えば、今まで一度も泳いだことのない人に水泳を覚えさせたいのなら、水泳の本や動画を3000時間見させるよりも、実際にプールに入れて30分間練習させた方が間違いなく多くのことを学べて身に付けさせることが出来ます。

 

いくら美味しい料理を食べてもおいしい料理が作れるようにならないように、いくら本や動画やブログを何かを学んだところでその技術が簡単に身に付かないように、実際に自分自身を変えるためには「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」行動をするのが一番効率的なのです。

 

インプットのための行動ももちろん必要ですが、「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」ための行動があってこその成長です。なので日常的に「自分が主体的にプレイヤーとして参加する」行動を習慣化していくことが出来れば、あなたが自分のなりたい自分に成長する可能性を飛躍的に高めることができるのです。

 

まずは身近なことから、プレイヤーになることを始めてプレイヤーとして行動することが当たり前の自分にしていきましょう。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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