前回の記事は『赤色が無意識に与える影響①』でした。
赤色が無意識に与える影響②
赤を見ると思考力が低下する傾向がみられる。しかし身体的な単純作業についてはパフォーマンスが上がる、というような内容を前回は話しました。
今回も前回に引き続き、赤が無意識に与える影響の話になります。
そして今回も参考書籍としてタルマ・ローベル著『赤を身につけるとなぜもてるのか?』からの引用を活用します。
赤を身につけるとなぜもてるのか?
第5章 赤 その2-赤を身につけるとなぜもてるのか? まとめ
(研究内容を省略)
【結論】
・男性は「赤い」女性を見ると、その人をセクシーだと感じる
・赤の効果は、平均レベルのルックスの女性において最も顕著に見られる
・赤に引き付けられる男性の反応は、実際の行動にもあらわれる
・女性もまた、「赤い」男性を魅力的でセクシーだと感じる
・女性の赤は、セックスを連想させて男性を引きつけ、男性の赤は、支配性を連想させて女性を引きつける
【応用編】
・女性はセクシーさを印象づけたいときは、赤を身につけよう
・男性も社交や商談で支配性を印象づけたいときは、赤を身につけよう
タルマ・ローベル著『赤を身につけるとなぜもてるのか?』
赤色が原因で他人に対する見方が変化するという話です。
結論から言うと、赤を身につけている異性のことを、より魅力的に感じてしまう傾向があるという研究結果がさまざまな実験を元に報告されています。
私たちには、同じ人物でも赤を身につけている方が魅力的に見えるように、無意識のバイアス(偏見)がかかっているということです。
もちろん、好みでない人を好きになるような本人の好みが大きく変わるというわけではなく、自分の気づかぬとこで赤色がちょっとしたスパイスのような働きをしているような感じです。
この赤色が魅力的にみせるというのは、男性から女性、女性から男性に対する両方のアプローチともに効力を発揮します。
ですが、その魅力の中身については男女で少し違いがみられます。
男性の場合は、女性が身につける赤色に対してセクシーさを感じ感じ性的魅力を感じる傾向があります。
女性の場合だと、男性が身につける赤色に対してセクシーさも感じるのですが、それが支配性を連想させるような傾向からきているようです。
なぜなら多くの研究によるよると、女性は支配的な立場にある高い地位にある人を好む傾向があるらしく、赤色→支配性を連想→魅力的にみえるようです。
いずれにしても、赤色を身につけることは他人に対し自分を少しでも魅力的にみせようとする場合は効果的であるということです。特にまだ相手に対し何の思い込みもない初対面の人に対しては、相手の気づかぬとこでちょっとしたアドバンテージを得られる可能性があります。
逆に言えば、相手の赤色に対し自分の無意識にバイアスがかかっている場合もあります。というか、赤色に限らず前回まで説明したような五感などを通していろいろなバイアスは間違いなくかかっています。であれば何かしらで誰かを選んだり評価する時に、そのどんなバイアスがあることに気づくことができれば、より公平な状態で見ることができることになります。
赤色は色の中のひとつの種類というだけではなく、私たちに強い影響を及ぼすパワーを持っています。
このような知識を知っていれば攻撃も防御も可能ですが、知らなければ無意識に書きこまれ放題です。
まぁ広告宣伝等、世の中には無意識に書きこもうとする手法で溢れかえっています。
その思考はあなたがそう考えたのか?もしくはそう考えるように誘導されているのではないだろうか?
それに気づけるだけで、物の見方のレベルも上がっていきます。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。