前回の記事はネガティブな出来事を自分の都合よくプラスに解釈するでした。

前々回に「気の流れを良くする簡単な3つの方法」として

①プラスの言葉を使い、マイナスな言葉を使わない

②プラス思考で考え、マイナスな思考をやめる

③日々感謝する

この3つの方法を紹介しました。

また前回の「ネガティブな出来事を自分の都合よくプラスに解釈する」では、成功者は物事を何でも自分の都合のいいように解釈することがとても得意であり、その解釈の仕方が「辛い気分を乗り越える方法」であり「辛いことを乗り越えて、自分を前に押し出すこと」になるという内容を記事にしました。

 

前回、小野不由美さんの小説『華胥の夢 十二国記7』の短編「書簡」から引用したのですが、どうしても前回引用した文の後にある言葉も紹介したいなと思ったので、前回の補足として話していきます。

 

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自分なりのプラスな気持ちにする方法を見つける

「でも、私は玉葉が前向きでいるのを見ると、すごいなって思う。楽俊が巧くやってる、と聞くと、そうか、じゃあ私も頑張らないとな、と思えるんだ。本当に順風満帆なはずなんてないって分かってるからこそ、それでも平気だって言って、しゃんと背筋を伸ばしている様子を見ていると、私もしゃんとしよう、元気を出して頑張ろうって気になる」

小野不由美著『華胥の夢 十二国記7「書簡」』

 

これは陽子のセリフです。陽子とは十二国の中のひとつである慶国の王、景王であり、慶東国で一番偉い人にあたります。だから「私もしゃんとしよう、元気を出して頑張ろうって気になる」と言っているのは王様ということになります。

 

まぁ単純にどんな偉い人でもそれなりに悩みや心配事があるということです。

 

さらに言えば、自分を成長させようとしたり、何かしらのことを今よりももっと良くしようと行動すれば、なかなか思うようにいかなかったり、失敗して悩んだり、つまずいてくじけそうになってしまうことは必ず起こります。

 

陽子も王になってまだ日が浅く、自身の知識不足や経験不足、国の立て直し、官との関係、などについて悩みや葛藤を抱えているのですが、これは陽子が自分自身をもっと成長させたい、国を今よりもっと良くしたいという思いがあるからこそ目の前に越えるべき壁が存在してくるのです。

 

どんな人であれ、今よりももっと良くしたい、新しいことにチャレンジしたい、という思いを行動に移せば、その道のりは順風満帆とはいかないものです。やることなすこと全てが上手くいくのは、それこそ神くらいしかいないでしょう(神がいたらの話ですが)。

 

ということは、コーチングみたいなことを学んでどんどん行動しだすと必然的にたくさんの障害物が目の前に現れてくるということになります。

 

ただし、こちらとしてはそうなることは想定内なので、コーチングのメソッドなどを使ったりして心と身体をコントロールしながら、さらに先へと進んで行くことが出来るのです。

 

とは言え、しつこいようですが全てが順風満帆とはいかないのです。時には荒波に飲まれたり泥水をすすりながら生き延びていくこともあったりするのです。(どこで生活してるんだって話ですが)

 

私たちは失敗からいろいろなことを学び成長していきますが、そうは言っても失敗は辛かったりネガティブな気分になってしまうこともあるのです。

 

そんな時に自分なりの「辛い気分を乗り越える方法」や「辛いことを乗り越えて、自分を前に押し出すこと」などを持っているととても役に立ちます。

コレクティブエフィカシー

本当に順風満帆なはずなんてないって分かってるからこそ、それでも平気だって言って、しゃんと背筋を伸ばしている様子を見ていると、私もしゃんとしよう、元気を出して頑張ろうって気になる

 

陽子の場合は、仲間がどう考えても順風満帆ではないのにそんなそぶりもせずに前を向いて進んでいるのを見ていると、自分も元気を出して頑張ろうって気になる、といいます。

 

陽子に影響を与えているのはいわゆるコレクティブエフィカシー(集団的自己評価)です。コレクティブエフィカシーについて簡単に説明すると、前向きで志を同じくする仲間たちに囲まれていると自分の力が最大限に発揮できる状態になるということ。それに加えて仲間が頑張って力を発揮しているのを見て自分もさらにやってやろうという気になったり時には協力しあうなどと、自然とお互いを高め合いながら成長してゆくような集団ということです。

僕自身もエナジーカウンセラーやコーチングのスクールに通って、お互いペーペーの頃から同じような志を持って学んだ仲間達が、卒業後に新しいことを始めたり、何かを成し遂げたり、がむしゃらに前に進んでいるのを目にすると、直接に会うことが少なくなった今でも元気や推進力をもらいます。いい意味でお互いを高めながら刺激しあえるライバルのような関係性です。

 

このコレクティブエフィカシーで自分の力を引き上げながら仲間にも引き上げてもらう方法はとても有効です。

 

また、そういう仲間がいないのであれば、自分が見ていて気分が高まるような有名人でも頭の中で仲間にしてしまうのもひとつの方法です。「あいつ凄いな頑張ってるな、俺も元気出して前に進んで行こう」という有名人がいれば、それがプロレスラーでもアイドルでも政治家でも、自分の仲間もしくはライバルに想定してしまえばいいのです。

 

ようは、自分の気持ちがプラスに働くようになるのであればなんでもいいのです。

 

思考や解釈を柔軟にして、自分なりの「辛い気分を乗り越える方法」「辛いことを乗り越えて、自分を前に押し出す方法」を見つけて実践することで、プラスな気持ちにフォーカスすることを当たり前にして気の流れを良くしていきましょう。

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫)

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