前回の記事は「自分で自分の悩みを解決する方法」でした。
日々の積み重ねがあなたを作る
前回は『今までよりも抽象度を上げて観る』または『今までよりも深い変性意識状態に入る』ことで視野が広がり悩みや問題解決につながりやすい、ということを書きました。
とはいえ、抽象度を上げるとか深い変性意識に入ることは、普段からトレーニングしたりして慣れていないと使える技術とはなりにくいものです。
プロのスポーツ選手が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるのは、日々のトレーニングの賜です。毎日の鍛錬があるからこそ試合当日に使えるようになるのです。
抽象度や変性意識状態の移動、身体意識、呼吸法、正しい姿勢などは上手に使えれば、あなたがより快適に生きる上で大きな味方となります。しかし、これらをいざという時だけに使おうと思っても、自分に身についていないことを取扱説明書をなぞるように使ってみても、そんなのはほとんど意味がありません。
プロのスポーツ選手が試合で最高のパフォーマンスが出来るために、体力を向上させたり技術を身に付けるために日々繰り返しトレーニングしているように、抽象度や変性意識状態の移動、身体意識、呼吸法、正しい姿勢などは普段から慣れるまで繰り返して身体に覚えこませる必要があります。
すると脳と身体はその状態を無意識に落とし込み、現状と認識するようになります。私たちが食事の時に箸の使い方をいちいち確認しないように、何も考えなくても自然と出来ている状態になるのです。
食事の時に箸を使うような、出来て当然のことが上手くいかない時がたまにあったりもします。例えば、あこがれていた異性と初めて食事をするときに緊張で手元がおぼつかなくなってしまうようなことです。
その時に私たちはいつもの自分の状態とは違う自分に気づき、急いでいつもの状態に戻そうとするはずです。その戻す時の基準が普段の自分が慣れ親しんでいる状態です。
いざという時に頼りになるのは、日々積み重ねて作り上げてきた普段の自分です。リラックスして戻ってくるのはいつもの自分です。
リラックスはとても大事であり、だいたいのことはリラックスが出来ればパフォーマンスがあがります。気功でもコーチングでもリラックスは大事です。
ただし、リラックスしたところで急に能力が跳ね上がるわけではなく、どうあがいたところで本体が入れ替わるわけではないので、あなた自身が持っている力以上は発揮出来ません。
ようは、リラックスすることによって本来持っている力が発揮されるということであり、リラックスしていないと本来持っている力を発揮できないということです。
で、本来持っている力とは、日々の積み重ねで作られている普段の自分のことです。ならば、自分のパフォーマンスを上げていくためには普段の自分の力を磨いていく必要があります。
あえて厳しい言葉で言うならば、普段の自分がポンコツならば、いくらリラックスしたところでポンコツに変わりはないのです。
普段の自分が日々の積み重ねで出来ているのであれば、自分自身を変えたいと思った時にすることは、ゴール(どうなりたいか)を決めて日々の積み重ねとなる習慣を変えることです。
例えば、猫背を本気で直したいと思ったら、まっすぐな背中を保つ姿勢を意識することと、鏡なりでこまめにチェックすることを繰り返してそれを習慣化してしまうことです。また猫背を直すための知識も貪欲に吸収し、役立つことは日々の習慣に組み込んでしまうことです。
実行とチェック(フィードバック)を繰り返しながら良い方法を見つけ、それを習慣化させて無意識にやれるようなとこまで落とし込んでしまうことが、自力で自分を書き換える王道であり一番確実性の高い方法なのです。
前回のブログで話した抽象度を上げたり変性意識状態を深めたりすることも、それが習慣化し無意識に使えるようになった時に本当に使える武器となります。
だから普段の自分が何を望み何を意識し何をしているのかが、とても大事になってくるのです。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。