もっと気楽にやりたいことをやっていこう

 

前回の記事は命と天秤にかけられるほどの事柄なんて結局のところ一つもないでした。

今回も小説『Fate/Zero』からの引用でスタートです。衛宮切嗣のサーバントであるセイバー(騎士王・アーサー・ペンドラゴン)の心象風景になります。

ひりつくような焦燥だけが、彼女を内面から駆り立てていた(Fate/Zero)

斬り伏せるべき敵の姿は見えず、守るべきものの在処も見定められず……一刻の猶予もないという、ただひたすら確たる直感だけが、ある。

向かうべき場所さえ解らないまま、ひりつくような焦燥だけが、彼女を内面から駆り立てていた。

虚淵玄『Fate/Zero 6 煉獄の炎』

 

コーチングではやりたいことが見つかったりゴール設定が出来れば、あとはシンプルにそこに向かって行動するだけです。

しかし、そのシンプルに行動するだけと言いながら、そのシンプルに行動を続けることが一番難易度が高かったりします。

 

なぜならそのゴールが現状の外側にあればあるほど、ゴールの達成には時間がかかるもので、そのゴールに向かう途中で、様々な障害や越えられない壁が立ち塞がることになるからです。

 

たとえば、行動を続けていても、なかなか成果が出てこないことがあります。そんな時に「自分がやっていることは間違っているのではないか?」「自分は無駄なことをしているのではないか?」「ほんとにこれが自分のやりたかったことなのか?」「あとどのくらいこれを続けなければいけないのか」などといったネガティブな感情や無意識のホメオスタシスが、成果の代わりに現れてきます。

 

これでやる気もなくなってしまったのであれば、それはそれで諦めてさっさと別なことをしたらいいことですが、問題はゴール達成への気持ちがゆらいでいない時です。通常ゴール達成への気持ちがゆらいでいないことは、問題ではなくそれはとてもいいことです。

 

しかしながら、やる気もあって行動していたことが何の成果もあげられない現実と向き合った時に、自分のやっていることに疑問が沸いてしまうことがあるものです。「どうしたらいいのか」「何かが間違っているのか」「このままじゃダメだ」などと、やる気があるのに何をしたらいいのかがわからなくなってしまうのです。そしてやる気がありゴール設定が明確であればあるほど、この八方塞がりに見える状況は焦りを生みます。

 

向かうべき場所さえ解らないまま、ひりつくような焦燥だけが、彼女を内面から駆り立てていた。

 

もし、そういった気持ちになっているのであれば、今一度ゴール設定と自分の行動について、その根本の部分を見直してみる必要があります。そもそもなんのために、そのゴールを設定したのかを。

ゴール設定は、あなたがより良い人生、愉しい人生、充実した人生、人としての成長など、人生を今よりもポジティブにしていくためのするものです。それがゴール設定により苦しんだり悩んだりするのであれば本末転倒です。

 

さらにゴールはゴールを達成した瞬間だけが喜びではなく、ゴールに向かう過程やその中での自分の成長も喜びであり、日々の暮らしさえもより良くより愉しく成長出来るようにデザインされていくのがゴール設定となるのです。

 

引用文のセイバーの心象風景は、聖杯を勝ち取るという、そのゴール自体が命懸けの行為なので、そこに自分の愉しみや成長などにフォーカスしにくい部分もありますが、私たちの場合はそのゴール設定やそこに至る過程を命懸けにする必要はないのです。

 

前回の記事でも書きましたが、もう少し軽い気楽な気持ちでやりたいことをやって欲しいのです。

参考記事:命と天秤にかけられるほどの事柄なんて結局のところ一つもない(2019/6/10)

 

三日坊主だろうが、失敗しようが、人にバカにされようが、そんなことは気にする必要は全くありません。ゴール設定は変えたければ変えればいいし、そもそもいくつでも設定していいのです。

 

やりたいことや好きなことであっても、たいていのことは長時間やっていれば飽きてきます。ゴディバのチョコが大好きな人でも、1時間ひたすら食べ続けていたらさすがにもういらないとなるし、カラオケ好きな人でもせいぜい2時間くらい歌い続ければ満足で、好きなことだからと10時間とか歌い続けたらそれはもう苦行でしかありません。そしてそれは別に嫌いになったのではなく、ただその時に飽きただけです。

 

で、ここで覚えておいてほしいことは、飽きたらまた別なやりたいことをやればいいということです。ゴール設定がたくさんあった方がいいというのはそういうことです。ひとつのことだけに集中するのもいいですが、それだと視野が狭くなり義務感や苦行に陥ってしまいがちです。

 

ゴール設定やそこに向かう過程を苦行にしてはいけないのです。ゴールに向かう過程に疑問を感じたならば気楽に変更すればいいのです。で、その変更する基準を自分が愉しめることや成長できることにすることです。もしくは、苦行に感じたことが単に長時間やり過ぎてそのやり方に飽きただけの可能性もあるので、時間を区切って短時間だけやるように工夫して試してみるのもいいかもしれません。

 

ようは、ゴール達成という到達点のみに喜びを見出すのではなく、その過程や自分の成長をも喜びとなるようにゴール達成への道をデザインすることで、日々の生活をも愉しく過ごすようにしてほしいのです。

 

ゴール達成のために日常生活を犠牲にするなんてことは全く持ってナンセンスなことであり、そんなのは生活のためにいやいや会社に行っているのとほとんど変わりはありません。

 

やる気があるのに空回りしているような気がしたり、ゴールにこだわってその方法が愉しめなかったり、何をしていいのかがわからなくなって焦ってしまうような時があったら、今一度自分が愉しむことや自分の成長にフォーカスを当てて自分の在りようを見つめなおしてみることです。

 

自分を追い詰めずに、もっと肩の力を抜いて気楽にやりたいことをやっていきましょう。

 

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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